パリ2区・雑居ビルの窓の絵画展

パリ2区・雑居ビルの窓の絵画展

パリ2区の裏通りの雑居ビルの前を通りかかると、1階の窓に日本の芸者(?)を描いた絵が貼ってありました。ハガキサイズで15枚。

子供が描いたように思われますが(もっと大人?想像してみてください)、ちょっとした作品展になっており、道行く人も立ち止まり魅入っています。やや中国風のものから、目は一重で小さく、切れ長な浮世絵調のものまで、カラフルな水彩画です。

手本を見ながら書いたのか、漢字やひらがならしき意味不明な記号のような文字も見て取れます。

(日本では、小中学生の図工授業や絵画教室で、芸者をモチーフにするのは稀だと思います。)

全身全霊で作品と向き合い、楽しく描きあげた情景が伝わってきました。

ゆえに、見る側も心を開放し、絵画を通して子供たちの想いや会話などを感じとれるのでしょうね。

19世紀の画家・ドラクロワが述べた「絵画とは作家の魂と見る人の間に架けられた一本の橋だ」という言葉が、ふと過ぎりました。

我々がアート作品を見る時、その作家がなぜこのような作品を生み出したかという背景を含め、理解するための好奇心を持つ必要はあります。

この子供たちの家族や、それぞれの生い立ちまでも想像することも、「アートを見るためのスキル」を養うことになるのではないでしょうか。

その他の記事: